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『鬼滅大好きおじさん』が語る鬼滅の刃の魅力、感想が面白い

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こんにちは、漫画ライターのSAYUです。

人気Youtuber『六丸の工房』さんが投稿した「鬼滅の刃を語るニコラス・ケイジ」の吹き替えネタが非常に面白く鬼滅の刃の魅力を的確にあらわしていたので文字起こししました。

 

長男の頼もしさがクールだね。見所はバトルだけじゃない。コメディもいい。修行で笑えるなんて鬼滅ぐらいだろう。貫き通している信念が必ずパッパ、ある十二鬼月も全員もれなく救いようがないんだけど、心のどこかにほんの少しだけ人間くささが残っている。それは鬼舞辻無惨も同様だけど、なんで彼はあんなに小者くさいんだ、あれじゃ3話でやられちゃうよッハッハッハッハ、フッハッハッハッハッハ。

 

鬼滅の刃は、2016年週刊少年ジャンプで連載されている日本の和風バトル漫画だ。その絵柄は若干粗が目立つけど、キャラクター同士の掛け合いはシュールかつ非常に独特で新鮮味がある。和柄を基調とした演出や技の表現、ストーリー展開などはある意味ジャンプらしくないと言えるなかもしれないけど、その主人公竈門炭治郎はどのジャンプ主人公よりジャンプらしくあるのが大きな特徴だ。

 

大まかなあらすじを説明すると、長男が鬼になった妹のために、鬼界隈の中でも文字通り鬼上司である無惨様に頭突きをするために頑張るというものだ。この炭治郎が実によくできた長男で、強情で嘘が下手、正々堂々、不意打ちできないマンなんだ。優しくて素っ頓狂で真面目で努力家、いわば髪がある俺みたいなもんだ。そして、妹の禰豆子、この子はほぼ喋らない。ウーとかアーとか息遣いぐらいしか台詞がないけど、すごく可愛い。ほとんど喋らないでここまで可愛くなれるのは禰豆子以外だと、ピカチュウぐらいだろう。

 

他にも善逸に伊之助、カナヲ、玄弥いわゆる同期組、なかでも善逸は最高だ。女好きで気弱で泣き虫、臆病者で眉毛も太いし大正時代なのに金髪、サボり癖もあって根性無しだ。だが、人の大事なもののために自分の命をかけられる漢だ。これ以上に必要なものある?柱もいい連中ばかりだ。みんなに嫌われている男、青土系ヒロイン、兄貴、祭りの神、乳房を胸元からこぼれさせ柱、好きな女に天丼を10杯食わす柱、レスバトル最強の男、今後にご期待不死川、ガンダムハンマーでただ1人鬼に挑む男。

 

鬼も魅力的だね。救われなかった兄妹、レスバ最弱の鬼、貴様のしたことは貴様で責任を取れ嘘つき、社畜、しのぶを返せ女好き、ラスボスより強そうな鬼、そして無惨様だ。無惨様のすごいところは顔と能力はラスボスっぽいのに、性格と立ち振る舞い、行動原理が実に小者くさいところだ。部下のミスには厳しく、自分のミスには甘い。人間である親方様の行動にドン引きしつつ、鬼である魘夢の趣向に大喜びしている。何百年も生きている割には実に人間くさい鬼だ。そこがまぁ魅力でもあるんだけどね。しかも本来自分の味方である十二鬼月を半分以上倒しちゃっているから実質最強の鬼狩りだ。鬼の親玉なんだけどね、こいつ。バトル描写もすげぇ。かっこいいところはよりかっこよく、時折炭治郎の長男ギャグを挟みつつも鬼に対する緊張感や強敵感は決して緩まらない。どのキャラも行動原理が確立されていて、しかも明確だから動きや思考に違和感がない。特に炭治郎の台詞がストレートで痛快だ。読者が心の奥底でわずかに思った気持ちを代弁してくれている。普通思ってても言葉にしないことをあえて言葉にする面白さがある。アニメの出来も素晴らしい。オープニングの歌詞と映像、そして物語がしっかり噛み合っている作品は必ず評価される。戦闘シーンだけでなく修行シーンであそこまでクオリティが高いものを出してくるあたりも本気度が伺えるね。炭治郎のうぶで素直な反応も漫画が持つ面白さの一つだ。

 

ただ、惜しいのは鬼の声がちょっとかっこ良すぎたってことかな。めちゃめちゃ強そうだった。原作知らなかったらこいつまた復活するんだろってぐらい強者感があったもん。でも、鱗滝さんの厳しいながら慈愛を持つ声は最高だった。俺の吹き替えをしてほしいぐらいだ。アニメはここから続くであろう錆兎と真菰との修行シーン、間違いなく日本ではネタにされるだろう、年号が変わっているのくだり。そこではこの鬼滅の刃が持つ特有のどこか寂しげで儚げな抜群のシーンがある。そしてそれが終われば次だ。炭治郎と善逸、伊之助との出逢いは今から楽しみで眠れない。

 

この鬼滅の輝きを最も支えているのが善逸、それが最もよく理解できるからだ。そしておそらく一期の、もはや二期があるのは言うまでもなく確定だが、おそらく一期のクライマックスにあたる那田蜘蛛山での炭治郎と累との絡み、この漫画の方向性を全て凝縮した神回だ。鬼は必ず殺す鬼殺隊の厳しさと鬼にも慈悲をみせる炭治郎の優しさ、そこに人間ドラマが待っている。義勇としのぶの会話は鬼滅でしか楽しめない掛け合いだ。どこかずれている人間のずれている会話が実に面白い。そしてそのまま個性大爆発の柱合会議に一直線だ。そこから面白いシーンしかないから目が離せない。

 

僕も一緒にアニメから入って鬼滅ファン、そして漫画から入ったファンと一緒にこの傑作を見届けたいね。

 

 

鬼滅の刃 22 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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